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高圧ガス学識対策 ガス各論(窒素)

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高圧ガス
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アンモニア紹介の前段階ということで窒素について要点をまとめていきます。ちなみに、窒素を製造する際に、酸素も製造できます!

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性質

1.高温条件で反応する
 高温・高圧条件で水素と反応させることで大好きなアンモニアになります。また、高温条件で酸化させることで窒素酸化物(NOx)となります。つまり、空気中で燃焼が起こるとNOxが発生します。空気中の窒素由来で発生するNOxをサーマルNOx、燃料中の窒素由来で発生するNOxをフューエルNOxといいます。ご存じの方も多いと思いますが、こいつらNOxは大気汚染物質とされており、大気汚染防止法により排出規制がかかっています。

2.窒息性
 こいつが厄介です。貯槽やタンク等を開放した際、窒素雰囲気の箇所が残っていると酸欠になります。窒素は無色無臭なので気づかずに吸ってしまうことがあるのです・・
酸欠事故はかなり致死率が高く、仮に生存しても脳にダメージを負ってしまうことがあります。また、酸欠で倒れている人を見かけたからといって、原因がわかるまで近づいてはいけません。事故に遭わなくて済むはずの人も事故に遭ってしまいます・・・
入槽前には必ずガス検を規定の箇所、規定の数点で測定し、酸素濃度を確かめましょう!!

用途

上に書いた通りで、主にアンモニア合成に使われます。また、化学産業や半導体産業等で、装置のパージ用に利用されます。
 高圧ガス学識対策 ガス各論(アンモニア)

製造法

窒素の製造法は主に深冷分離(空気分離)です。このプロセスで酸素も製造できます!ではプロセスの紹介をしていきます。

深冷装置のフローシート

https://shinko-airtech.com/equip.html

1.空気を圧縮、水洗
 最初に、原料となる空気を吸入・圧縮します。その後、フローの画像にはありませんが水洗塔で、塔のトップから水を降らせて塵などを落とし、空気を冷却します。フローにあるとおり、このプロセスでは外部からの投入電力のうち、大半を空気圧縮機が使用します。(膨張タービンや、フローにない再冷設備等も電力を使いますが、空気圧縮機に比べればわずかです)そのため、吐出圧を少し下げるだけで年間数百万円ものメリットを出すことができるので、検討してみてください。

2.MS吸着器
 深冷分離では、空気を-170~-190℃の極低温とし、酸素、窒素、アルゴンに分離します。空気をそのまま極低温にすると空気中の水分や二酸化炭素が固化し、配管が閉塞し、運転が出来なくなります。また、空気中に炭化水素が含まれていると、高純度酸素に不純物として入り込む恐れがあります。このせいで火災が起きた事例もあります。そこで、保冷箱内にて極低温にする前に、MS 吸着器と呼ばれる前処理設備でこれらを除去します。

3.精留プロセス
 前処理された空気は、極低温まで冷却され、精留塔へ送られます。精留塔では、上部から下降する還流液と主熱交換器で蒸発した上昇ガスが気液接触することで連続した気液平衡を作り出します。気液平衡に達すると沸点の低い成分はガス相に多く含まれ、逆に沸点の高い成分は液相に多く含まれます。これを繰り返すことにより、精留塔上部からは沸点の低い窒素ガスが得られ、逆に下部からは沸点の高い酸素を得ることができます。沸点の差を利用し気液平衡を作る点で蒸留とほとんど一緒ですね!

4.寒冷(冷熱エネルギー)発生
 深冷分離では、窒素、アルゴンに分離するため、空気や精留塔などの機器を極低温にするため、冷熱エネルギーが必要になります。また、液化ガスを作るためにも冷熱エネルギーが必要です。そのため、膨張タービンと呼ばれる機器を用いて、昇圧された圧力の高いガスを断熱膨張に近い形で膨張させることで冷熱エネルギーを発生させます。

最後に

水素と窒素の製造プロセスを整理できたので、やっとアンモニアプロセスにいけますね
ここは結構時間かかりそうなので、手の空いた時につくります

ご安全に!

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